プロジェクトストーリー
愛するわが街で地域包括ケアの実現をめざして。
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Mission
2025年をめどに、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもと、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けられる地域の包括的な支援・サービス提供体制構築を推進する。
介護保険法改正により、厚生労働省が「地域包括ケアシステム」という言葉を初めて用いて、その目標を定めたのは平成17年(2005年)のこと。嘉誠会グループでは、それ以前より地域包括ケアに力を注ぎ、医療・介護を含めたオールインワンの体制を構築してきました。 地域の方々はもちろん、働くスタッフをも含めた幸せや安全・安心のくらしを実現することを使命とし、常に時代が求めるサービスを提供し続ける嘉誠会グループ。ここでは、その道のりを振り返るとともに今後の“ミッション”にもフォーカスをあてます。
育ててくれた街に恩返しを。
医療・介護一体型サービスを構築。
EPISODE 01 沿革・現状
大阪市東住吉区湯里。理事長・山本嘉治が生まれ育った街です。山本は、ご近所同士で支え合うこの街で、温かく人情味溢れる人々に見守られながら成長していきました。医師になった山本は、今の自分を育ててくれたわが街に何とか恩返しがしたい。そんな熱い想いから、地元・湯里に「山本医院」を開設したのが嘉誠会グループの始まり。1994年(平成6年)11月のことです。
山本は、「山本医院」設立当時から、地域医療・福祉の来るべき未来を見据えていました。病気や高齢で身体が不自由になっても、住み慣れた地域で、その方らしい幸せな生活が継続できるようにしたい。そのためには、病気の治療だけでなく、リハビリテーションや在宅での機能維持、生活支援などの多くのサービスが必要である。そのように考え、医療・介護の一体型サービスの構築を早くから進めていきました。
山本医院開設の4年後には、嘉誠会リハビリテーションセンターを設立。その後も、介護保険制度の改定に対応した新しいサービスや施設を拡充。2000年代に入ってからは、“利用者様に25時間分のサービスを”との考え方から命名した「ヴァンサンク」の屋号を持つ施設を中心に、訪問介護ステーション、ケアプランセンター、介護老人保健施設、通所リハビリテーション、介護デイサービス、障害者支援施設、住宅型有料老人ホームといった各施設を開設し、医療・福祉にわたるサービスを充実させていきました。
平成23年(2011年)には、グループ初となる特別養護老人ホームが誕生。“終の棲家”となる特養が加わったことで、健康な方々から看取り期の方々までワンストップで地域の高齢者を支援できる体制が整いました。現在では、嘉誠会グループとして、総数30あまりの施設を、医療法人・社会福祉法人の2法人体制で運営しています。
良質のサービスを支えるのは人材。
休日・教育・キャリアパスの充実が土台。
EPISODE 02 人材育成
嘉誠会グループの多角的で良質な医療・福祉サービスを支えるのは、情熱を持って日々業務を行う有能な人材です。サービスの質を維持するために必要なのは、できるだけスタッフが働きやすい環境を整えること。グループの“人”を大切にする気持ちは、職員に対しても変わることはありません。
嘉誠会グループでは、良いサービスを提供するには職員の精神が常に落ち着いている必要があるとの考え方から、業界平均より多い115日の年間休日を設定しプライベートを充実することのできる体制を確立。
そして人材育成については、新卒者は、入社後すぐに約2週間の法人研修を実施します。そのため、入職後半月は現場には入らず、同期のみでじっくりと研修を受けることができます。研修終了後、初めて各職場に配属され、一人ひとりの修得段階に合わせてOJTを実施するなど、手厚いサポートを行っています。その次はより介護の質を上げるための業務時間内での社内研修やキャッシュバック制度を用いた実務者研修や喀痰吸引等研修などの資格取得研修を開催し、職員自らが学べる環境を整えています。
個性を尊重する穏やかな雰囲気の中で、活き活きと働く嘉誠会グループの職員たち。そのキャリアパスも実にさまざまです。現場で頑張るスペシャリストから、資格取得後にケアマネージャーや相談員に職種を変えた人、現場から事務方に異動した人など、入職後に進む道は多種多様です。医療や介護を含む幅広いフィールドで思う存分力を発揮し、良質のサービスを支える土台となっています。そんな職員たちが嘉誠会グループの誇りであり、最大の強みなのです。
いつまでも地域とともに。
これからも地元に貢献するグループへ。
EPISODE 03 地域とともに
嘉誠会グループ最大の特徴は、“常に地域とともにある”こと。東住吉区を中心に、エリア内で開催されるお祭りや学校行事、学生交流などの地域イベントに積極的に参加。月に1度、「ヴァンサンクカフェ」(認知症カフェ)を開催したり、老老介護や障害で旅行が難しい方々の支援を目的とした1泊2日の旅行企画「独歩会」を実施するなど、さまざまな地域貢献活動を行っています。
さらには、認知症の啓発活動「認知症キッズサポーター」の取り組みを地元の小学校と連携して行ったり、自治体が行う生活困窮者支援に協力するなど、その事業範囲も拡大。地域の生活を支える存在として、地元・東住吉区では確固とした地位を築くまでになり、その信頼感は周辺地域へと広がっています。
嘉誠会グループに関わる全ての利用者が、住み慣れた場所で安心して暮らせる環境をつくり医療と介護で支援する。「この街に嘉誠会があってよかった」。そう感じていただけるよう、地域の方々の幸せをどこまでも追求する。こうした姿勢は、「山本医院」開設の頃から今まで、そして、これからも変わりません。
今後迎える、多元的社会での多様なニーズに対応するためにチャレンジし続ける。そして、地域の方々の暮らしを全力で支援し、病気でも高齢でも障害があっても、いつまでも安心して暮らせる地域の実現に寄与する。その使命のもと、嘉誠会グループは、これからも挑戦していきます。
住み慣れた街でいつまでも安心して暮らす・・・。
利用者と職員がつながり続ける環境へ。
EPISODE 04 嘉誠会にできること
嘉誠会は、東住吉区を中心に複数の事業所を展開しています。これは、地域の方々のニーズに合わせて事業所を増やし、地域で暮らしてきた方々が、どのような状況になっても安心して同じ地域でいつまでも暮らせることを目指した結果だと考えます。
高齢者になってからもたくさんのライフステージが分かれており、いつまでも健康な高齢者もいれば、人生の途中でご病気になられて生活が不自由になられる方もいます。
嘉誠会では、医療と福祉の密な連携を実現ができているので、どのようなライフステージでも対応できることが強みだと考えます。
例えば、定年退職して第二の人生をスタートさせた方でも医療(風邪、リハビリ、マッサージ、予防接種など)として山本医院が関わり、介護が必要になった場合でも在宅で暮らすために通所介護や訪問介護、訪問看護、訪問リハビリで支援させていただき、認知症になられても認知症対応型デイやグールプホームが支援し、骨折した際の入院後にいきなり自宅で暮らすことが不安であれば老健で集中的にリハビリを行い安心して家で暮らせるよう支援し、また重度な要介護状態になり、さまざまな事情で自宅で暮らせなくなった場合でも、暮らし続けた地域の特養や有料老人ホームに入所することで、地域とのつながりを保ち続けることができます。
そして職員にとってもさまざまな事業所でキャリアを築くことが可能なので、職員にとっても働くメリットは大きいと思います。事業所の持つ役割によって利用者様との関わり方も全く違うため、複数の事業所を経験することで職員自身の経験の幅が広がります。
利用者・職員にとってメリットがある環境なので、通所介護に通われていた方が10数年後に特養に入居されたときに、当時の通所介護職員が特養に異動しており、10年ぶりに特養で再開するといったこともあります。利用者や家族にとっても知った職員が長く関われることに安心していただいており、職員にとっても利用者の人生の一部分だけではなく、さまざまなライフステージを援助することができるやりがいや嬉しさを感じることができます。
このように、どのような状況になっても医療と福祉の両輪で、地域の方々の人生の終盤を支えることが嘉誠会の使命でもあり、実現し続ける目標だと考えています。